熊本の点字教科書でも弊社の点字プリンターが活躍しています。

2006年6月16日(金)熊本日日新聞 朝刊掲載
「指導しやすい」と好評

墨字付き点字教科書 熊本教科書点訳会が作成

県内の任意団体「熊本教科書点訳会」(松崎悟代表)が、点字だけでなく文字(墨字)も印刷した独自の点字教科書を作成している。全国的にも珍しい取り組みで、使用している中学校の教師にも「指導しやすい」と好評だ。

点字教科書は、文部科学省が全国の盲学校で使用する教科書を統一し作成している。点字を読める教師も多いことから、墨字は印刷されていない。

墨字付きの点字教科書を作るきっかけになったのは熊本市の東町中二年の大山桂司君(13)。全盲のため点字教科書で授業を受けるが、三科目で教科書が盲学校と異なり、新たに点訳しなくてはならなかった。 1年生の教科書は三科目とも県外の団体に点訳を依頼したが、二年生の分から「英語」のみ、同会が点訳を引き受けることにした。

墨字を入れることは松崎代表(59)=同市=が提案。「点字が読めない先生も指導しやすいように」という配慮からだ。大山君の英語の担当教諭も「墨字があると、授業中にどの文章を指でなぞって読んでいるかが分かるので、声掛けもしやすくなった」と話す。

同会は現在、英語と数学の副教材の点訳作業に取り組む。秋には三年生の教科書点訳もスタートするが、スタッフは三人で手が足りないという。松崎代表は「点訳には専用の変換ソフトを使うので点字の知識はなくてもいい。文章の入力のほか、数学に必要な作図が出来る人に、特に手伝ってほしい」と話している。

点訳作業は第二・四土曜日午前9時-正午、熊本市大江の熊本学園大図書館で。問い合わせは松崎さん 電話096(368)8547。

(田川里美)

pagetop

Copyright (C) 1986-2023 日本テレソフト All rights reserved.