日本政府が、ベトナム盲人協会に点字プリンターを贈呈

視覚障害者の教育、生活支援に期待が集まる

贈呈式での松永公使とダオ会長
在ベトナム日本大使館は、2月7日ハノイの大使公邸で点字プリンターなど点字情報機器をベトナム盲人協会に贈呈しました。発展途上の国を支援する日本政府の「草の根計画」に実施されました。この草の根計画は、特に、現地の福祉団体などからの求めに応じて、臨機応変に対応しながら援助の効果を上げており、今回は、ベトナム盲人協会からの点字情報を充実させ、視覚障害者の教育や就業支援などを行ないたいーという要望に応じて寄贈が決定しました。

ベトナムには約65万人の視覚障害者がおり、その多くは基礎教育などを受けることもなく、職業も爪楊枝や箒つくりといったものに限られ、厳しい生活を送っています。

点字情報機器をベトナム盲人協会に贈呈の様子
また、ベトナム戦争による後遺症や視覚、聴覚、身体不自由という複合的な障害を抱える人も多くいいます。ベトナム盲人協会は1950年に設立され、全国70余りの支部があり、教育のほか、新たにマッサージなどの就業教育も行なって、成果をあげています。
今回の贈呈された点字プリンターは点字だけでなく墨字も同時に印刷でき、しかもベトナム語の表示やソフトウエアもベトナム語対応していることから、幅広い用途があり、従来とは違った効果を生むものと期待されています。

贈呈式で日本の松永公使は「これまでも盲人協会の活動を支援してきたが、この点字プリンターによりいっそう、障害者の方々が充実した社会生活を送ることができると思う」と述べ、これに対しダオ会長が「機器を活用して協会の活動をいっそう充実させたい」とお礼を述べました。

今回のプロジェクトでは、日本テレソフトは東京都中小企業進行公社の支援を受けるとともに、ベトナム語対応の点字ソフトをホーチミン技術大学のデイエン教授と共同で開発しました。これまでアメリカ製のソフトウエアでのみベトナム語の点字化が行なわれていただけに、初のベトナム語ソフトの誕生によって多くの人が簡単に点字作成を行うことができ、ベトナム点字社会の底上げを果たしています。さらに墨字の同時印刷も可能です。

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