「障害者にもITが使いやすくなることが真のIT化」と語る日本テレソフト（東京千代田区）社長の金子秀明さん。自社開発し輸出もする「多言語点字・墨字同時プリンター」が東京ベンチャー技術大賞の特別賞に輝いた。

一般に健常者が使う日用品などは、障害者には使いづらいことがしばしば。しかし「健常者と障害者の双方に使い勝手のいい”調和点”が必ずある」と IT活用にその可能性を見いだし新たな知恵を絞る毎日。

日本では、高齢化の進展とも相まって障害者教育の基盤整備が求められるが、海外に立ち遅れているのが実情のようだ。「自立を望む障害者が増えており、国は福祉ベンチャー支援を強化すべき。経済先進国・日本は福祉後進国になってはいけない」と強調する。

（日刊工業新聞　2004年1月30日の記事より）